イメージと違うミャンマー(4) 偏った報道?(2015.4.22更新)
1,ミャンマーは、民主化前は、国の呼称の前に、必ず「軍事独裁政権」ミャンマーと言う修飾語がどこの新聞・ TV局でもついていました。報道機関内での申し合わせがあったのではないかと思われます。
独裁政権といえば、中国、ベトナムですが、「独裁」という修飾語はつけません。シンガポールにしても、現実には、リー・クアンユーが率いる「人民行動党」の独裁政権です。これに逆らえば、財産没収・国外追放となってしまいます。独裁そのものです。しかし、シンガポールを独裁政権とは言いません。
最近では、タイがクーデターにより、文字通り「軍事独裁政権」となりましたが、「軍事独裁政権」タイとは言いません。中東でも、エジプトは、独裁政権でしたのに、独裁ムバラク政権エジプトとは、聞いたことがありませんでした。中東の春以降、独裁政権であることが報道されました。何か、日本のマスコミは、おかしいです。真相を伝えません。
加えて、ミャンマーについての報道は、スーチー女史のことばかりで、ミャンマー国民やその生活ぶりが報道される事は全くと言うほどありませんでした。これまたおかしいです。
逆に、最近では、バカの一つ覚えみたいにミャンマーといえば「最後のフロンティア」と言う修飾語がついてきます。何を今さら。
2,「独裁軍事政権」と言う修飾語がつくため、日本人は、ミャンマーは治安が悪いところだと言うイメージを持たされました。
しかし、民主化前のミャンマーは、観光旅行するには、治安は良く、ホテル代は安く、観光に最適な国でした。最も諜報活動や検閲はあり、国民は、いろんな活動を押さえつけられてはいました。
マスコミで、軍事独裁政権と言う修飾語が使われなくなって、治安は悪くなり、強盗事件も起きています。日本人女性も、バカンと言う観光地で、強姦されて殺害されました。
3,マスコミで、軍事独裁政権と言う修飾語が使われ、裁判所も、ミャンマー国民全体が軍事独裁政権の下に抑圧されているとして、 1部間違った難民認定をしていました。
これについては、ミャンマーのヤンゴンで日本語学校を経営している日本人の方がブログで語っています。自分の学校の事務員をご褒美として日本に行かせたところ、難民申請をしたと言うのです。以下その記事です。
「1988年以降、民主化運動に参加した多くのミャンマー人が政治難民として日本に逃れ、難民として認定されています。
確かにミャンマーで激しく反政府運動を行ってきた人たちには難民として認定されるのはもっともでしょう。
しかし、現在日本にいるミャンマー人の中で在留特別許可、または難民申請中の人たちの大部分は、そのような政治運動に加わったことがなく、いわゆる「ニセ難民」なのである。
難民として申請すれば、オーバーステイとして日本の入管や警察から逮捕されることはなくなる。この制度を悪用して、実に多くのミャンマー人が難民申請している。
これは本当に困ったことだ。これは自分の学校にも当てはまる。
わが日本語学校で以前、勤務していたミャンマー人教師(女性)がいる。
5年以上勤めてくれたので、そのご褒美という意味で日本で3ヶ月の短期日本語研修に行かせてあげた。
授業料や往復航空運賃は学校の負担、生活費は本人の友人宅にホームステイするということで本人にはほとんど負担はない。
しかし、彼女は3ヶ月の研修の後、ミャンマーへ帰国しないで難民申請した。
もちろん彼女には帰国後、授業を受け持ってもらうことになっており、スケジュールも発表されていた。
難民申請することを説得してやめさせるしかないのだが、本人は連絡を絶っており所在不明になってしまった。
結局、難民申請を止めることはできず、現在まで難民申請中である。
まさに「恩をあだで返す」とはこのことである。
わが校にとっても、彼女がもっと立派な教師になってほしいと30万円の投資をしたのであり、金銭的な損失もさることながら、学校の面目まるつぶれである。」
追加(2015.2.10)
読売新聞 2015年02月07日に似たような記事がありました。
難民認定の偽装申請問題で、茨城県内の水産加工会社などで働いていたミャンマー人の技能実習生33人が昨年6~12月に相次いで実習先から姿を消し、その後全員が入国管理局に難民申請していたことが分かった。