老齢年金を受けていたロングステイヤーが亡くなった場合、そのロングステイヤーによって生計を維持していた妻は、遺族年金を受けることができる場合もあります。
1,ロングステイヤーが国民年金の老齢基礎年金の受給権者であった場合(国民年金法37条、 37条の2)
その妻が18歳未満の子と生計を同じくしていた場合
2,ロングステイヤーが厚生年金保険の老齢厚生年金の受給権者であった場合(厚生年金法58条、 59条)
その夫の妻であった場合
3,遺族基礎年金額は、平成26年4月現在で、772,800円。将来減額される予定。
これ以外に、ロングステイヤーたる夫が、
受給権者ではないが、一定の被保険者期間がある被保険者であった場合
等、細かく定められており、一つ一つ慎重に検討する必要があります。
詳しくは、専門家に相談された方が良いでしょう。(2014.11.12)
参考法律
厚生年金法
第4節 遺族厚生年金
第58条(受給権者)
遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であつた者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。ただし、第一号又は第二号に該当する場合にあつては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
一 被保険者(略)が、死亡したとき。四 老齢厚生年金の受給権者又は第四十二条第二号に該当する者が、死亡したとき。
第59条(遺族)
遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母(以下単に「配偶者」、「子」、「父母」、「孫」又は「祖父母」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者にあつては、行方不明となつた当時。以下この条において同じ。)その者によつて生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
一 夫、父母又は祖父母については、五十五歳以上であること。
二 子又は孫については、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるか、又は二十歳未満で障害等級の一級若しくは二級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。
2
3 被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時胎児であつた子が出生したときは、第一項の規定の適用については、将来に向つて、その子は、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持していた子とみなす。
4 第一項の規定の適用上、被保険者又は被保険者であつた者によつて生計を維持していたことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。
国民年金法
第4節 遺族基礎年金
第37条(支給要件)
遺族基礎年金は、被保険者又は被保険者であつた者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の妻又は子に支給する。ただし、第一号又は第二号に該当する場合にあつては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
一 被保険者が、死亡したとき。
二 被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、六十歳以上六十五歳未満であるものが、死亡したとき。
三 老齢基礎年金の受給権者が、死亡したとき。
四 第二十六条ただし書に該当しないものが、死亡したとき。
第37条の2(遺族の範囲)
遺族基礎年金を受けることができる妻又は子は、被保険者又は被保険者であつた者の妻又は子(以下単に「妻」又は「子」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、次に掲げる要件に該当したものとする。
一 妻については、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、次号に掲げる要件に該当する子と生計を同じくすること。
二 子については、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるか又は二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。
2 厚生年金法と同じ
3 厚生年金法と同じ