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九州・福岡での起業にあたって(1) 九州の中堅150社(日経発行)を読む。その栄枯盛衰。

九州・福岡での起業にあたって(1) 九州の中堅150社(日経発行)を読む。その栄枯盛衰。

九州・福岡での起業にあたって(1) 九州の中堅150社(日経発行)を読む。その栄枯盛衰。
九州

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九州の中堅150社(日本経済新聞社発行)を読む。その栄枯盛衰。

同名の本が何年かおきに出版されています。以下は出版年と前書きの説明です。

1989年(H1)4月3日 九州の中堅120社 ーー
「産業構造が転換しようとしている。重厚長大型産業から知識集約型産業、サービス産業へ。ソフト化・差別化路線。ハイテクランド、リゾート基地。 人口1,450万人。域内総生産額は30兆円。人口は全国の約12% 。 GNPは約9.6% 。経済規模はオランダ一国のそれに匹敵し 、スイスや韓国を上回る。 国際化が最大のテーマ。スペースワールド、福岡のツインドーム、長崎のハウステンボス等建設計画も目白押し。」 この年に、アジア太平洋博覧会が福岡市で開催されています。

1992年(H4)12月出版 九州の中堅150社ーー
九州はカーアイランドに。北九州苅田の日産、宮田町のトヨタ、中津市のダイハツ、山口県防府のマツダ。熊本の本田技研。 ハウステンボスがオープン。シーガイアの着手。 「いずれにしても、労働時間の短縮などで、豊かな生活を求める人々は何らかの「リゾート」を求めることが確実だ。」 福岡ドーム建設中。小倉駅前の百貨店そごうの建設中。

1994年(H6) 1月出版 九州の起業家

1999年(H11)2月 九州の中堅150社 ーー
1997年、バブルが崩壊し、元気な福岡、九州と言いながらも、言葉少なめ。

コメント 各出版当時の日経西部本社編集者の目に留まった企業が掲載されています。 ブログ主のような素人(消費者)の目から見た場合、外食や食品産業が目に付きます。ほっともっとのプレナス、ジョイフル、リンガーハット、味千ラーメンの重光産業などです。もっとも「お菓子の欧州」など消え去っていった企業もあります。

小売り流通業も低迷が目につきます。 以下は、ウィキペディアによります。ーー
1994年(平成6年)ユニードがダイエーに吸収合併される。ーー
1999年(平成11年)福岡玉屋が閉店ーー
2001年(平成13年)寿屋が会社更生法申請 ーー
2002年(平成14年)岩田屋が伊勢丹の傘下に入るーー
2002年(平成14年)ニコニコ堂が民事再生法申請 ーー
2003年(平成15年)カメラのドイが民事再生法申請、そして破産ーー
2006年(平成18年)フタタが、コナカの傘下に入る ーー
2011年(平成23年)スーパーマーケット丸和がユワーズに吸収合併されるーー
2012年(平成24年) ベスト電器がヤマダ電機の傘下に入る

こうしてみますと、九州・福岡での小売業というのは非常に難しい商売であることが判ります。それほど購買人口が多くない地域で、大量に安く仕入れる本州の大企業が九州に進出してくれば、太刀打ちするのは難しいのでしょう。 もっとも、そういう状況でも、頑張っている企業もあります。ドラッグストアのコスモス薬品やテレビショッピングのジャパネットたかたなどです。従来とは違ったやり方で売上高と利益を増大しています。並の経営者では、売り上げを伸すといっても、簡単にはできません。

その他の大きい倒産としてはーー
2001年(平成13年)シーガイアが会社更生法申請ーー
2003年(平成15年)ハウステンボスが会社更生法申請 ーー
同年       九州産業交通が産業再生機構に支援を申請 ーー
があります。

1992年(H4)は、バブルがはじける前で、「労働時間の短縮などで、豊かな生活を求める人々は何らかの「リゾート」を求めることが確実だ。」と、夢にあふれています。ーー
今(2015/05/20)の現実は、不正規雇用が増え、時間外労働しても手当がもらえず、バブルがはじけて、リゾート地はほとんど存在してません。

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