出島でのオランダ人との交際は極めて厳しかったー激動の幕末・明治を生きた日本人群像・鍋島直正公伝(久米邦武著)を読む(4-18-55)
第4編 開国の初期
第18巻 開国の初歩
第55章 オランダ人伝習の起こり(安政元年 1854年 41才)
出島でのオランダ人との交際は極めて厳しかった
・長崎御番方における外国人との交際は厳禁
オランダ将校に、出島で質問するにも、 出島に出入りするにも、検使の立ち会いを受け、不取締がなきよう心付くべしとの願書を出して許可を得た上
さらに誓約書を出さねばならなかった。
その誓約書には
・キリシタン宗門のことはもちろん、親子兄弟知人の依頼は一切取り次ぎません。
・オランダ人に対し、雑談はもちろん交易・贈答品・音信等一切しません。
・面談が済めば、早速退散します。
・検使の立ち会いがないときは一切対談しません。
末文には、一つでも違反したときは、梵天帝釈、諸神仏の罰を受けますとの紙片に血判を押すようになっていた。
しかも、検使の立ち会いは極めて厳しかった。