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創業・起業は慎重にやりましょう(3)

創業・起業は慎重にやりましょう(3)

 起業塾、若者を食い物 福岡地裁が賠償命令 西日本新聞 2016年10月01日

福岡地裁は、9月30日、 福岡市の起業家育成塾「primo(プリモ)」や代表らに対し、会員制交流サイトなどを通して知り合った(当時、福岡県内の予備校生など)20代の男女6人らへ、「起業できる」「月収1000万円いける」「入塾すれば起業に必要なことが学べる」「俺は1年半で起業した」「経営の土台が身に付く」とうたい、内容の乏しいセミナーに80万円の受講契約を結ばせたとして、計約730万円の賠償を認めた。判決は、「社会経験の乏しい若者に組織ぐるみで詐欺行為に及んだ」などと認めた。
なお、福岡市の起業家育成塾「primo(プリモ)」は、団体名を変えて活動を継続しているとみられる。

 (コメント
やはりそうかという思いです。
よほどITの能力があって、これまでなかったようなITの技術であり、潜在的需要もあれば、成功するでしょう。しかし、そのような能力がなく、これまでと同じような業種で、同じようなやり方であれば、特に人口減少地域でやるのは、成功するのは極めて難しいでしょう。
そこで出てくるのが、起業ブームに乗ってうぶな若者に対し、起業すれば簡単に儲かると言ってセミナーに誘ったりして、あとで高額のセミナーの契約を結ばせるというやり方です。「ひよこ喰い」です。 起業して、簡単に儲かるならば、自分でやればいいのです。

  日本全国の自治体で、起業セミナーは花盛りです。公務員である自治体職員は、起業なんてとんでもないという人たちですから、起業手続きを飯の種にしている人たちからセミナー企画を持ちかけられれば、加えて「無料セミナー」であれば、もっけの幸いです。

「無料」というのに、ろくなものはありません。高額のセミナー契約を結ばせたり、無料で起業手続きをさそいかけ、途中で高額なことがわかり、やめようと思っても、これまで長時間にわたるデータ入力などをしているため、他の業者に鞍替えすれば、同じようなデータをまた入力しなければならず、二度手間にうんざりして、やむなく高額な費用を払い続けることになります。

また、起業すればHPくらい持っておかなければと誘われ、無料HP作成セミナーもよくあります。 HPなどで当初無料だといっても、途中解約すればこれまで無料だった期間の費用を支払えと言われたりします。しかも、誘いのサイトには、そのようなことは記載してなく、「利用規約」に目立たないように記載してあり、よほど利用規程をすみずみまで読まないとわからないようになっています。
油断も隙もありません。

じゃあ、有料ならば、すべて優良で安心できるかというと、そうとも言い切れないところが悩ましい。結局、自分でわからなければ、信頼できる親族や友人・専門家に、第三者的立場からの意見を求めて、相談するしかないでしょう。凡庸な結論でした。

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