政府が、実質よりも建前・形式にこだわるのは、今も江戸時代も同じー鍋島直正公伝(久米邦武著)を読む(3-16-49)
第3編 直正公 政績発展
・この頃の時代の変化は、人々を一方向にだけ向かわせることを許さなかった。いろんな方面に希望を懐かせた。直正公と執政安房は、教育においても、その希望をかなえさせるようにした。
・本年(1852)11月24日、アメリカのペルリ艦隊4艘は、本国を出航した。
・ロシアも、アメリカが日本に使節を送ろうとするのを秘密に察知し、これを牽制して利益をもっぱらにしようと、司令官プチャーニンを使節として、帆船・汽船4艘よりなる艦隊を日本に向かわせた。
(コメント:幕府の対応と似たことは、最近の政府の対応でも見られます。実質は同じなのに形式の違いにこだわり、それぞれ逆の措置を講じています。
ビットコインにしても、実質的に、通貨と同じく、決済手段や送金手段として利用されており、規制の必要性がありました。しかし、金融庁は、当初、通貨でないものは規制しないという立場でした。そもそも通貨とは、発行権限がある国家が発行するもので、発行者がいないビットコインを通貨として認めることは出来ない、通貨として規制すれば、正式に「通貨」と認めたことになる、という理由です。
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