新技術の視察は行ったほうがよい。= 直正公、オランダ軍艦に乗船すー再建の殿様・鍋島直正公伝(久米邦武著)を読む(3-11-38-1)
第3編 政績発展
第12巻 オランダ使節渡来
第38章 オランダ使節船渡来(1844年弘化元年、直正公31歳)
・「火術方」を設置して、西洋砲術を研究させ、西洋式大砲鋳造を命じる。
・古来の模範とする法により、士農工商、それぞれ分離して居住し、専業に務むべし、との命令をだす。至る所で物を販売することを禁じ、行商にて買うように勧めたが、辺鄙な寒村では半農半商には制裁を加えなかった。
・水戸の斉昭は、あまりの傲慢・我が儘で、将軍から隠居を命ぜられる。
・薩摩藩は、琉球人に変装して、中国との密貿易を営んでいた。
この年3月11日、フランス軍艦が琉球に寄港する。大砲30門、乗組員300余人。交通貿易・宗教を求める。フランスは、「英国は、日本を併合するとの計画がある。我が国は、平和を重んじ、兵を動かす意思はないので心配は無用である。早く我が国の要求を入れて保護を受けるのが貴国のためである。」と諭すが如く、脅すが如く申し入れた。が、程なく出航した。